シリコンバレー銀行株価急落!アメリカ銀行大手にも波及したその理由とは?
アメリカの規制当局が、シリコンバレー銀行を閉鎖し、その預金を管理下に置くという
衝撃的なニュースが飛び込んできました。
同行は、シリコンバレーのハイテク新興企業に資金を貸し出し、そこから預金を預かっている銀行であり、市場でも最大の話題となりました。
この出来事が引き起こされた原因は何でしょうか。
まず、アメリカで高騰するインフレを抑えるために、連邦準備制度理事会(FRB)が積極的に金利を引き上げていることが挙げられます。
FRBの引き締め政策は、SVBの保有する債券に重くのしかかり、同社は債券ポートフォリオの210億ドル(約2兆8275億円)の売却を余儀なくされ、18億ドル(約2423億円)の
損失を計上しました。
この損失をカバーするため、同社は株式売却で23億ドル(約3097億円)を調達しようとしたが失敗したのです。
さらに、新興企業は借入金利が高騰して資金調達が難しくなっており、それがSVBからの
預金流出に拍車をかけていたとアナリストは指摘しています。
このため、SVBの顧客数社は、銀行の経営破綻を懸念し、SVBへのエクスポージャーを制限するようになりました。
「SVBのハイテク業界におけるユニークでニッチな立場は、そのビジネスが好調なときには本当に有益だが、そうでないときには問題となる」
とInteractive Brokersのチーフストラテジスト、スティーブ・ソスニック(Steve Sosnick)は述べています。
この出来事は、シリコンバレー銀行が単なる小さな銀行ではなく、多くのハイテク企業が頼っている大きな銀行であることを示しています。
これまでの成功により、多くの投資家が同社に期待を寄せていましたが、今回の出来事でその期待は大きく裏切られてしまいました。